医院案内

衛生管理について

患者さんに安心して治療を受けて頂くための世界基準の感染対策を!

高圧蒸気滅菌器 バキュクレーブ31B+

歯科医院における衛生管理の現状

2017年7月2日の読売新聞記事

近年、歯科医院における衛生管理についての問題がメディアなどで取り上げられることが増えてきました。2017年7月2日の読売新聞では、全国の医療機関の半数近くが、歯を削る医療機器を患者ごとに交換せずに使いまわしている可能性があるということが報じられました。歯を削る機器は患者様の血液や唾液などが付着する可能性が高く、万が一のHIV(ヒト免疫不全ウイルス)や肝炎ウイルスの感染を防ぐためにも、徹底した滅菌処理が必要なのにも関わらず、未だに多くの歯科医院でそのことが徹底されていないという現実があるのです。

この問題の恐ろしいところは、そうした医療器具の滅菌処理がなされているかどうかが、患者様ご自身で判断がつかないところです。水洗いしただけの器具も、滅菌処理した器具も、見た目は全く変わりません。顕微鏡などを持ち込んで菌の有無を確認するわけにもいかないので、基本的には医院やスタッフの衛生管理意識の高さを信頼するしかないのです。

こちらのページでは、そうした歯科医院の衛生管理について不安に思われている方のために、当院で行っている感染対策をご紹介させて頂きます。内容を読んだ上でご不明な点がございましたら、気軽にスタッフまでお尋ねください。

世界基準の滅菌/洗浄機器

高圧蒸気滅菌器 バキュクレーブ31B+

高圧蒸気滅菌器 バキュクレーブ31B+

患者さんのお口の中に入れる歯科器具全てを使い捨てにすることが出来るならば、それは完璧な感染症対策になります。しかしひとつひとつの器具が高額なものもあり、全てを使い捨てにするということは現実的ではありません。そこで必要になるのが滅菌器です。2度目、3度目の使用であっても、各歯科器具を新品同様の滅菌状態にすることが出来るのです。患者さんが安心・安全に治療を受けていただくために、滅菌器は必要不可欠と言わざるを得ません。

当院ではその滅菌器として、ドイツのMELAG社のバキュクレーブ31B+を導入しています。この滅菌器は世界最高水準の滅菌能力を持つクラスBに認定されており、滅菌工程で徹底的に空気を除去して真空状態にした上で高圧蒸気滅菌を行うため、様々な形状・様々な種類の機材の滅菌が可能となっています。日本の民間医療機関で導入しているところはそれほど多くありませんが、患者さんに安全に治療を受けていただくためには、必須の医療機器だと思います。

エチレンオキサイドガス滅菌器

エチレンオキサイドガス滅菌器

エチレンオキサイドガス滅菌器は、エチレンオキサイドガスを使用し、16時間かけて低温、低圧で滅菌する機材です。高圧蒸気滅菌器と比べて低温度・低湿度での滅菌となるため、熱や水分に弱い製品(ビニール、ガラス、ゴム、プラスチックなど)の滅菌に最適です。高圧蒸気滅菌が出来ないからといってアルコールで拭いて終わりではなく、その材質によって最適な滅菌処理が施せる環境作りが大切です。

感染対策への取り組み

患者様毎にハンドピースを交換・滅菌

ハンドピース

当院では先の記事で問題となっていたハンドピース(歯を削る機器)を、患者様毎に交換し、使用するたびに徹底した滅菌処理を行っております。

治療器具のパックごとの保存

滅菌保存パック

滅菌された治療器具は個別に滅菌保存パックで保管いたします。そして診療・治療に使用する直前で開封することによって、万が一の感染を可能な限り防ぎ、安全性を高めています。

ディスポーザブル

使い捨てグローブ
使い捨てグローブ


クリーニングで使用する器具

使用するものは可能な限りディスポーザブル(使い捨て)にしています。インプラント治療や歯周治療などの特別な外科処置の場合は滅菌処理した特別なブローブを用いています。

当院の洗浄・滅菌システム

消毒室

1.手洗い

治療で器具を使用した後は、まず初めに軽く水洗いをし、その後洗剤を使用して手洗いをします。
この時点で器具に付着した目に見える血液や体液を落とします。

2.超音波洗浄

超音波洗浄器1台目(薬液専用)

後述するバキュクレーブ31B+の滅菌処理能力は非常に高いですが、治療に使ったものをそのまま放り込んで大丈夫というわけではありません。高圧蒸気滅菌をする前に、目に見える汚れなどをしっかりと落としておく必要があります。そこで必要になるのが超音波洗浄機です。

薬剤を入れた超音波洗浄機で細かい汚れや細菌を分解・除去し、次に水の入った超音波洗浄機に入れすすぐという工程を踏みます。世界最高性能の高圧蒸気滅菌器を最大限に活かすために必要な処置なのです。

3.ハンドピースの洗浄

ハンドピース
ハンドピース

ルブケア(ハンドピース自動給油洗浄装置)
ルブケア

歯を削るときなどに使用するハンドピースは内部の構造が複雑でメンテナンスを怠ると、どんどん内部に汚れが溜まっていってしまいます。そうした汚れが蓄積されないよう、当院ではルブケア(ハンドピース自動給油洗浄装置)で高圧のオイル洗浄を行うことによって、常に清潔な状態を保っています。

4.滅菌

滅菌器『バキュクレーブ31B+』
滅菌器『バキュクレーブ31B+』

超音波洗浄、オイル洗浄が済んだ機材は、それぞれ滅菌パックに入れ滅菌処理をします。

耐熱性のある器具は高圧蒸気滅菌器をにかけ、徹底的に細菌やウイルスを除去します。当院で使用している滅菌器は世界最高水準のもので、歯科医院で使用するものとしてこれ以上のものはないと言っても言い過ぎではないと思われます。

5.保管

滅菌パック

滅菌処理が終わった器具は滅菌パックに入れられたまま保管され、治療で使用するその瞬間まで開封されることはありません。

患者様が治療を受ける際に、意識すらしたことのないような器具のひとつひとつが、このような過程を経て滅菌処理をされています。
是非とも安心して治療にのぞんで頂ければと思います。

医院へのお問い合わせ。TEL:0765-32-5585